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〒730-0036 広島県広島市中区袋町6-36(BOX45)
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縮景園の特徴は景色の変化を鑑賞する池泉回遊式の庭園です
現在でも宗箇流などのお茶会などが行なわれています
休むことのない草木の営みがいつも迎えてくれます
春はさくら

夏はあじさい夏の日差しが濯瓔池の水面にきらきらと光彩陸離するころ、縮景園は初夏を迎え、全体が新緑の世界に移ります。春に新芽が膨らみ、そして初夏に園内が淡い緑に染まります。縮景園の冠木門では睡蓮がお客様をお迎えします。ところで広島県には13種の標本木がありますが、縮景園には春の「さくら」他全部で11種類の広島地方気象台」標本木があります。6月は「あじさい」。「季節観測用標本木」「あじさい」「広島気象台」。園内ウォークで季節ごとの標本木を探してみてください。7、8月は、「むくげ」「ふよう」が満開、通り抜けるとき盛夏を肌で感じます。特に「酔芙蓉」朝から夕方にかけて酔ったように花の色が赤く変わっていく様がめずらしく楽しめます。さらに盛夏になると木々の葉の緑が濃くなり、真夏の太陽のエネルギーを樹木・植物・生き物縮景園全体で吸収します。

秋はもみじ秋と言っても都会の9月は何処にいても厳しい残暑が続きますが、濯瓔池の水面と囲まれ生茂った樹木のせいか、木立の間を抜ける風が一時の暑さを忘れさせます。さて縮景園の木々たちは早秋の準備に取りかかっています。空気は一年間で一番落ち着いた時期で木々たちは、縮景園のフィナーレの舞台かもしれません。季節が巡りその中で初秋を代表する「むさしのはぎ」がお客様をお迎えします。紅紫の小さな蝶のような花が、風が吹くたびにゆれています。朝晩が冷え始めるといよいよ秋本番、主役は何といても「もみじ」です。縮景園は都心で気軽に紅葉狩りできるところです。9種類約110本の「もみじ」があり最盛期には縮景園はもみじ一色に一変します。11月末頃には夜間ライトアップされ、赤く染まった園内の木々は幻想的な風景の中に浮かび上がってきます。静かに漂う池の水面に紅葉が映りこの時期だけの独特な風景が広がります。

冬は築山縮景園の季節の美しさは、彩る草木の移り変わりで、いわば築山の衣装のようなものです。冬には冬でしか見られない縮景園の肌、つまり築山自身の姿と配置の美しさを見ることができます。築山にお生茂っていた広葉樹木が落葉し、木々の隙間から築山の稜線が遠くに波打って見えます。造園当時は芝生だけだったようです。その後に、草木、灯ろう、建物は配置されていったのでしょうか。超然居は聚仙島に建物ですが、ここから見る池の向こうに見える築山の波は冬ならではの美しさを感じます。前夜に降った雪は、縮景園を別世界に変えてしまいます。立春の頃、梅林では19種類136本の梅が膨らみ、立木を彩るように咲き始め来たる春を待ちどうしくさせます。



建物
従来「壱之御茶屋と呼ばれていましたが、文徴明筆の額に書かれた「清風」の文字にちなんで「清風館」と呼ばれるようになりました。現在でも上田宗箇流等のお茶会などが実施されている
円亭。榻は腰掛を意味し、座席は昔、ろくろのように回転するようになっていました。この場所で、藩主が庭園や対岸の桃林の花、京橋川を行き交う川船などを眺めていたといわれています
茅葺で、古くは納涼茶会や歌会など、また庭の散策や池に舟を浮かべた時の休憩所などに使用されたといわれています。亭前は烟霞島、緑亀島などを望み、水面が最も開けた場所になっています
ここから見える月の眺めが、最も美しいとその名がつけられました。屋根は茅葺、東側の庇は杮葺。 見る方向によって全て違う。窓枠に牛車の車輪を用いた風流なデザインで数寄を凝らしています
ここから見る秋の夕日に映える紅葉が大変美しかったことから、この名がつけられました。屋根は茅葺で、面積は8㎡(約2.4坪)の小さな茶室です
洗心橋、観欄橋の二つの橋で陸と結ばれた園内最大の島(聚仙島)で、人里離れた静寂なところを表しています。超然とはどっしりと落ち着いた君主のあり方を示すことから、藩主にとって特別な場所であったようです
池と橋と浜
池は跨虹橋によって東西に分けられ、それぞれに七つの島がある多島式です。池に浮かぶ島は、神仙思想に基づき、3つの鶴島と11の亀島から構成。「鶴は千年、亀は万年」と言われ、長生きする動物とされる
濯纓池を中央で南北に結び、地上と天上を結ぶ虹のように構築された、小石川後楽園の円橋にも似て、組立式で築かれ繊細で優美です。非常に堅固で原爆の破壊からも免れ、名工の技術水準の高さが偲ばれます
地割りは、実際の面積よりも大きく感じさせるように奥行きを出すなど工夫されております。瀬戸内海の砂浜に見立てて造られたといわれています。丸い石を敷き詰めた州浜は砂浜を、すぐ横の石組みは荒磯を表現しています
築山
朝日(暉)を迎えるのに適した場所という名。園内最大の築山(標高10m)で、富士山を縮景したも。頂上からは園内を一望でき、古くは広島城下や広島湾が見渡せ、はるか宮島までも望むことができたといわれています
5代藩主吉長が稲荷神社(泉邸稲荷)を建立し、広島藩内の平穏無事と子孫繁栄を祈願したと伝えられていました。稲荷神社は現在ここには復元されておらず、二葉の里にある鐃津神社内に移されています
池に向かって、三段の滝があります。流れる水は、現在は井戸水を利用しており、遣水(池に流れ込む水路)が龍の身体を、それにかかる橋が虎を表現しています
ただ鑑賞するためだけの庭園ではない
毎年実りがあることから、有年場と呼ばれています。昔は藩主自らが田植えをし、その年の五穀豊穣を祈願したと伝えられています。現在でも毎年6月初め頃に、田植えまつりと田植茶会が開催されています
この茶畑を香菜圃といい、宇治茶や藩内有名品種のお茶を栽培していました。原爆により焼失しましたが、種を播き、戦前の姿に戻りました。毎年八十八夜前後頃に茶摘みまつりが行われ、茶摘み茶会も催されていました
藩主が薬草の自給自足を目的として栽培していたようです。原爆で消失しましたが、東京小石川植物園の協力により復元され、元広島大学医学部の指導で植栽整備が行われています
灯籠
清風館の横にあります。火袋の色が違うのは原爆で壊れて作り替えたものです
観爛橋の一帯に明かりをとる石灯籠で、楊貴妃の冠に似ていることからです
笠が平らで自然石の灯籠です。他にいろいろあり、見て廻るのも面白い
野鳥
縮景園を代表する梅林には、梅の花が咲き誇る2月になると「メジロ」が訪れ、たくさんの写真家が集まります
全身が灰褐色ですが、名前の通りおなかが白いので直ぐに見つかります。日本では冬鳥で、ピョンピョンと飛び跳ねます
夏に北海道で繁殖し、冬になると越冬のため南下するそうです。濯瓔池の上を真白な羽を広げて舞う姿が美しい
ベンチに座って只縮景園の空間を味わう
回遊式庭園を散策し情景を知り味わう
スポット(建物、島等)を学び味わう
歴史を学び浅野長晟の思いを知り味わう
四季の草木の織り成す美しさを味わう
お友達と雑談をしながら友好を深める
マツのコモ巻き
さくらのライトアップ夜景
夏も近づく八十八夜
有年場での田植え
菊花展
紅葉したモミジのライトアップ夜景